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メイキング

造形「ユニベーターJ」のキャラクター造形は、デザインの完成を待って7月から9月にかけて集中的に行われた。デビューは9月に学部内で開催されるゼミ説明会を予定していたので時間の制約が厳しく、既にゼミ教員の石井が製作していたオリジナルキャラクターをレジネーターの大幹部として用い、J、ユニ、バッドバッド、タンイヤベーナ1,2,3、計6体の新規製作が行われた。

ユニベーターJは、当初から時間の制約とアクションのし易さを勘案し製作すべきパーツを制限した。黒の全身タイツをベースに、頭部、胸部、手袋、膝、ブーツに絞り込んだ。

頭部は質感と強度を考えてFRPを使用した。油粘土で原型を作り、シリコンで型を取り積層用のFRPを流していく。

しかしアクシデント!シリコンをケチったため型が崩れ、頬と口周りが変形!しかもあちこち空気が入って強度面に不安が・・・

 

そこで変形した部分を100円ショップの薄手ウレタンで作り直した。ウレタンの表面にはG17ボンドを塗布し、着色しやすくすると共に荒い質感を出してみた。また頭部の3つの鶏冠のうち左右にも同じ処理を施し、中央と質感を変えた。

FPR製の部分は表面を紙やすりで磨き、ヒケた部分にはモリパテを盛ってまた磨く。さらに表面に模型用のサーフェイサーを吹いて、また磨く。

そして塗装。模型用塗料を用い、青はスプレー、銀はハンドピースで着色した。

さらに表面に黒のポスターカラーで汚し塗装を加えていく。その上でエッジを中心に銀の模型用塗料をドライブラシ。ユニベーターJは未熟な戦士という設定だったので、傷だらけの質感を目指した。

後頭部は100円ショップの薄手ウレタンを電熱コンロであぶり、防災ヘルメットに押し付けて変形させて接着。表面にG17ボンドを塗り、同じく青スプレーと黒ポスターカラーで塗装。

塗装が済んだら、表面にアクセサリーを接着していく。眉にはメッキ塗装スプレーを吹いたプラバンを強力両面テープで貼り付けた(接着剤を使ったら溶け出して失敗)。眉間の宝玉は100円ショップの画鋲と飾りボタン、ボールチェーンを組み合わせたもの。目は、裏にキラキラ折り紙を透明両面テープで貼り付けた薄いエンビ板(お菓子の箱だったかな?)を用いた。覗き穴は目の下に設け、メッシュ風の滑り止めシートを貼った。視界は良好。しかも外からは覗き穴が目立ちにくい。

胸部装甲は、厚みの異なる複数のウレタン(サンペルカ、100円ショップの薄手ウレタン)で基部を作った。そして表面に滑り止めシートを貼った上でG10ボンドを塗布し、鎖帷子の様な質感に仕上げた。素材のおかげで非常に軽い装甲が出来上がった。

その上に、再び様々な装甲板をウレタン、ゴム板、カラード等で造形し、貼り付けていく。塗装はマスクと同じだが、鎖帷子と胸の中央を走る衝角上の留め金は金のドライブラシを行った。左胸はプラバンから切り出した後金のメッキスプレーで塗装したパーツと、透明エンビ板の裏に透明両面テープでホログラム紙を貼り付けたパーツを重ねあわせた。若い風のイメージだ。さらに装甲の端に金のリベットをあしらい、無骨な美しさを狙ってみた。

腕の装甲はゼミ生の松崎君のアイディアで、白い皮の上に赤いH字形の籠手というデザインがなされた。100円ショップの薄手ウレタンを切り出したパーツにG17ボンドを塗り、模型塗料の赤を塗った上で、特殊金属の雰囲気を出すべく工夫した汚し塗装をしてみた。水性ポスターカラーの黒をなるべく薄め、表面に一面水玉状に塗料が残るよう塗ってそのまま乾燥させる。するとご覧の通りの質感に。

膝パーツは100円ショップの薄手ウレタンを合皮でくるんだパーツと、G17ボンドを塗布し模型塗料で金に塗ったウレタンパーツを重ね、腕と同じ汚し塗装を重ねた。

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