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Dの事件簿

(作:齊藤功浩)

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選択は君次第、山奥の旅館で起きた殺人事件、そこに居合わせたのはしがない探偵ディクテイザーJとその仲間たち、犯人はいったい誰だ!懐かしくも新しい推理ノベルゲーム『Dの事件簿』のパッケージを見ながら男は自分の叔父と話していた
「おじさん、こんなゲームをうちの会社で発売するの?」甥っ子は、不思議そうにそれを開発したらしい人ではない、蛾の怪物である叔父に問う
「もちろんそのつもりだ。我々総合商社セルも悪の秘密結社をやっている身だが、なにぶん金が掛かる、そこで社長のアイデアを取り入れ、このゲームを開発し売上を世界征服の資金に割り当てるつもりだ。」
蛾の怪物のおじさんは、自信ありげにそう答えた。
「なんでよりにもよって、僕たちの敵であるディクテイザーJが主人公なのさ、他にもなにかアイデアはあったでしょ」半ばあきれながら、甥っ子はおじさんに文句を垂れていた。
「仕方ないだろ、こういうのは正義の味方が活躍している方が売れるものなんだ、ディクテイザーJ達が人気になればなるほど、我々の知名度も上がるということも兼ねている。それにこういう推理ノベルゲームが、一番コストが掛からないしな。」最もそうなことをおじさんは言うが、結局はコストが掛からないのが一番の理由だろうと甥っ子は確信したがその話題を持ち出そうとは思わなかった。
「それで、が呼ばれた理由はなんなんだいおじさん」
おじさんは多少申し訳なさそうに
「このゲームやってみてくれないか?」
この叔父は、そういう人間いや蛾だった、人に重要な所今回ではデバッグ作業を任せる、そんな蛾だった。

 

このゲームは、あなた自身がディクテイザーJとなり、選択肢を選びながら事件を推理し解決していくゲームです。あなたの選択で、このゲームのエンディングは変わっていきます。是非コンプリートしてみてください、最後にこのゲームは、実際の団体や人物に一部関係が、ありますがご了承ください。それではゲームの世界をお楽しみください。


俺の名前は、ディクテイザーJしがない探偵をしながら、強大な悪の組織総合商社セルと戦っているものだ、今回話すことは、先月俺の相棒リヴァイザーJが、商店街の福引きで当てた。2伯3日の源泉掛け流し温泉招待チケットを新しい仲間のビクテイザーJも連れて、三人でいったときの出来事だった。私たちはスキーを楽しんだあと、目的の旅館『湯の蔵 世流』へ、向かって車を走らせていたときだった。
「おい結構吹雪いて来てないか。」「本当に大丈夫なんですかディクテイザーJ先輩」リヴァイザーJとビクテイザーJが、心配する中なんとか、目的地の湯の蔵 世流へと到着した。チェックインを済ませると、他の客がロビーのとなりにある広間で、集まっているのが目に入った。そこにいたのは、総合商社セルの幹部平蛾源内元課長と戦闘員の高山、平岡だった。
「さて今日は集まってくれてありがとう。首斬鎌足課長は遅れて来るらしいが、はめを外しすぎないよう楽しむように。」
「「了解しました。」」
見たところ、何か企んでる様には見えないがリヴァイザーJにバレないようにしないと、ここで戦いになってしまうだろう、取り敢えず無視だな。俺は他のみんなにバレないように、自分達の部屋に誘導した。「ビクテイザーJ、リヴァイザーJはどこ行った?」「リヴァイザーJ先輩なら、なんか見たことあるやつがいるって、言って広間の方に行っちゃいましたけど、どうかしたんですか?」遅かったか、取り敢えず加勢もしくは止めに行かなければ、「ビクテイザーJ取り敢えずお前はここにいてくれ、俺はリヴァイザーJのところにいってくる。」「え、はいわかりました」俺は駆け足で向かった、間に合ってくれと淡ぬ期待を抱きながら、そして、なんとか間にあった。「お前はセルの平蛾じゃねーか、こんなとこで何して、まさかここでも、何か悪さしようとしてんじゃねーだろーな」いや、ギリギリ間に合わなかったかもしれない。頼む、平蛾お前達も忘年会か社員旅行で来たのなら、穏便にしてくれ「これは、我らが宿敵リヴァイザーJじゃないか、いつも通り威勢が良いな、いつもだったら相手をするところだが、今回は私達人事課の忘年会兼社員旅行なので、争うのは無しにしようじゃないか。」平蛾の言葉に、胸を撫で下ろしたが、リヴァイザーJはそうでもないようだ。「何が社員旅行だ忘年会だ、セルみたいなブラック企業がそんなことするわけねーだろ。おっ、ディクテイザーJ、そんなところにいたのか、こっちに来て手を貸してくれ。」こんなときどうしたら良いだろうか。
A.「他のお客に迷惑だ」
B.「仕方ない、リヴァイザーJ早く片付けて、旅行を再開しよう」

B.「仕方ない、リヴァイザーJ早く片付けて、旅行を再開しよう」

「そう言ってくれると思ったぜ、行くぜ相棒。」
「私達は、本当に社員旅行に」
俺達は無事、総合商社セルの幹部平蛾源内達を倒した。これでこの旅館も安全だろう、そう思ったが、旅館側に迷惑がかかり、俺達三人は、旅館から追い出されたが、吹雪で帰れず、やむ無く車中泊となった。俺達三人は口論となり、俺達の仲は険悪になった。
~END~

「あれ?終わっちゃたよ、叔父さん」
「馬鹿者、なんでそっちを選択してしまうんだ。」
甥っ子は、なんで怒られたか分からなそうに聞く
「だって、僕達いつもこんな感じで、バトルしてるからこれが自然だと思って。」
「違う、これは推理ゲームなんだから、バトルはしないものなんだ、全く何を考えてるんだ。」
甥っ子は、不服そうに悪態をつく
「こんなゲーム流行らないって、後叔父さん、自分を美化しすぎじゃない?いつもだったらコストの無駄とかで、社員旅行なんてしなそうだし、リヴァイザーJにあったらあんな諭そうとはせず、バトろうとするでしょ。」
「うるさい!そんなことは良いから続きだ、今度は選択肢を間違えるなよ、ちゃんとAを選ぶんだ。」
ため息を吐きながらも、甥っ子はゲームを続けることにした

A.「他のお客に迷惑だ」
「でも、こいつら絶対何か企んでるだろ」
「そうだとしても、ホテル側にも迷惑がかるんだ、それに本当に社員旅行かもしれないだろ。今日は、俺達も旅行なんだ無駄な争いは、避けた方が良いだろ。」
「そうかもしれねーけど」
「そっちもそれで良いか、平蛾」
「ああもちろんだ、それで構わない、今回私達は不可侵ということで、手を打とう」
「わかったよ。今回はディクテイザーJに免じて、そういうことにしてやるよ。でも何か怪しいことしたら、ぶっ飛ばしてやるからな。」
俺達は、その場を後にし、温泉で疲れをとろうと部屋に戻り、支度をしようとしたとき、部屋の鍵は開いていた。不審に思いながらドアを開けると、そこには荒らされた部屋とビクテイザーJが倒れていた。
「おい、ビクテイザーJどうしたんだ」
「リヴァイザーJ触るな」
「今、この部屋にあるものやビクテイザーJに触れたら、お前が怪しまれる、取り敢えずフロントに連絡して。それからだビクテイザーJは、俺が見る」
見たところ、部屋が荒らされているが、強盗としての可能性は薄いだろう、ビクテイザーJのバック以外は、荒らされた形跡は無い、そうなると、ビクテイザーJに個人的な恨みがあるものの犯行かもしれない。
「おいディクテイザーJ、ビクテイザーJは大丈夫なのか?」
「ちょっと待ってくれ、今見る」
外傷は、花瓶で頭を強く打たれたものによるもので、血はそこまで多くないが、脈は正常だなあれ?
「リヴァイザーJ、ビクテイザーJは生きてるぞ。ただ、頭を強く打たれたみたいで、脳震盪を起こしている。これはしばらくは起きそうにないぞ」
「そうなのか。良かったー、そうだフロントに連絡してくるんだった。後救急セットも貰ってくるからな」
それから、フロントに連絡を入れた俺達は、警察に連絡したが、生憎の吹雪で警察は来れず、また病院にも行けないという状況になった。そこで、俺とリヴァイザーJは勝手ながら、犯人探しをすることになった。犯人の犯行からして、ビクテイザーJに個人的な恨みが、あるもので間違いはないだろうと、考えた俺は、フロントの隣にある広間に、平蛾元課長達を呼び出した。リヴァイザーJとまた揉めそうだが、ビクテイザーJがやられた以上そんなことも言っては、いられなかった
「どうせ、お前たちがやったんだろ」
リヴァイザーJの怒号が響く

A.「リヴァイザーJ落ち着け、こいつらは怪しいのは、いつものことだが、今回はこいつらにはアリバイがあるだろ」
B.「もちろん、こいつらがビクテイザーJを襲ったに違いない」
C.「リヴァイザーJ落ち着け、こいつらを呼んだのは、こいつらに聞くためだ、犯人のことをな」

A.「リヴァイザーJ落ち着け、こいつらは怪しいのは、いつものことだが、今回はこいつらにはアリバイがあるだろ」
「アリバイ?」
「こいつらは、ビクテイザーJが襲われているだろう時に、俺達と揉めていただろう」


「そうだ、私達は無関係だ。なんでここに、連れてこられたかもわからん」

A.「それに、聞いてみたところ、私とリヴァイザーJが揉めているとき、ディクテイザーJ君は、ビクテイザーJと部屋に居たのだろう、怪しいのは君じゃないのか?」
B.「何の手がかりもないのに、私達を呼び出したのか?ならもう一度現場を調べてみては、如何かな?」


「あれ?叔父さん、ディクテイザーJだけじゃなくて、叔父さんのほうにも選択肢が出てきたんだけど、何で?」
甥っ子は、叔父に質問を投げ掛ける
「ああこれか、このゲームはマルチエンディングというもので、こうやって選択肢が増えていくものなんだ、面白いだろう。」
叔父は、自信満々に言うが、甥っ子は苦い顔するだけだった
「叔父さん、これ分かりにくいからやめようよ。僕、話してるのが、ディクテイザーJと勘違いしちゃう所だったよ。」
「仕方ないだろ、こうしないと他のエンディングが思い付かなかったんだから。」
甥っ子は、このゲームに不安しか感じなくなってきた。


B.「何の手がかりもないのに、私達を呼び出したのか?ならもう一度現場を調べてみては、如何かな?」
確かに、平蛾がいっていることは最もだ。もう一度現場をしらみ潰しに、探してみるのも手かもしれない。
「よし、リヴァイザーJもう一度現場を探して見よう。他にもわかることがあるかもしれない。」
「平蛾の言うこと聞くのは、気に食わねーがビクテイザーJのためだ。仕方ねー」
俺達は、もう一度現場を入念に調べてみたところ。わかったことが一つあった、それはこれが事故だと言うことだった。見たところビクテイザーJは、何か失くしたらしく、それを探していたら部屋が荒れていってしまい、俺達に相談しに行こうとしたとき、転びその振動で、花瓶が頭に落ちたようだと、改めてビクテイザーJにも説明された。私とリヴァイザーJは、自分達が、元からいない犯人を探そうとしたことが、恥ずかしくなり、平蛾に謝罪することになった。
~END~

「なに、このバカなエンディング」
このゲームは、本当に売れないだろうと思いながら、甥っ子は叔父に聞く
「こういうエンディングも必要なんだ、殺伐とした事件との温度差があることで、よりゲームが引き立つんだ。ほら次だ次、これはデバッグ作業なんだから、いちいち悪態をついてたら終わらんぞ。」
「わかったよ、やればいいんでしょ。」
甥っ子は、不機嫌になるばかりだった。

 

A.「それに、聞いてみたところ、私とリヴァイザーJが揉めているときに、ディクテイザーJ君は、ビクテイザーJと部屋に居たのだろう。怪しいのは君じゃないのか」
それは確かにそうだ、俺がビクテイザーJと最後に、一緒にいたと言うことになる、このままじゃ俺が犯人にされてしまう、どうすればいいんだ。
「おい、ディクテイザーJがそんなことするわけねーだろ。適当なこと言ってんじゃねーぞ」
リヴァイザーJ、やっぱりそういうところが、お前らしくて救われるよ。だがこれ以上、この話を進めると、俺の立場自体危うくなってしまう。その前にこの話は終わらせよう。
「確かに、平蛾の言ってることは的を射ている。俺は最後にビクテイザーJと会話したし、誰もそれを目撃していない。ならば、ビクテイザーJの意識が戻るまで、待つしかないということだ、それではっきりするだろう。」
ということで、ビクテイザーJの意識が戻るまで、待った結果ビクテイザーJは、殴られた時のショックで、記憶が曖昧になっており、俺の疑いは晴れなかった。証拠も揃わず、ビクテイザーJは俺を訴えたりしなかったが、俺達の関係に遺恨を残す旅行に、なってしまった。
~END~


「叔父さん、あの・・・」
「次だ次」
「わかったよ」

リヴァイザーJの怒号が響く
C.「リヴァイザーJ落ち着け、こいつらを呼んだのは、こいつらに聞くためだ、犯人のことをな」

「ディクテイザーJ、本当かよ、もう犯人がわかったのか」
「ああ、大体の見当はついた、おい平蛾」
平蛾は、犯人の見当はついておらず、自分が怪しまれていると思っているようだ
「なんだ、私じゃないぞ、それにお前だって怪しいだろう。ディクテイザーJ、お前が最後にビクテイザーJと部屋に居たんじゃないのか?」
「俺が犯人だと疑うのも良いが、俺が犯人だったのなら、ビクテイザーJは、ドアの方向に倒れてはいないだろう。ビクテイザーJと親しいものなら、警戒されずに、後頭部を叩くことができるだろう。しかし、ビクテイザーJは、ドアの方向に倒れていた、これはつまり、ビクテイザーJには逃げる形跡があり、ビクテイザーJの隙をついたものではなかった。」我ながら、惚れ惚れするね。
「これで、満足かな平蛾元部長」
「なにか癪にさわるが、良いだろう。君は、犯人ではないと認めよう。それで、私になにか用か?」
「ああ、そういえば、今日首斬鎌足部長はどうしたんだ?ここに、来たとき遅れて来ると聞いたんだが。」
平蛾は、聞かれてることに、疑問を抱きながら答えた
「首斬部長か?それなら、さっき連絡があって、そろそろ着くそうだ」
その時、雪まみれの首斬鎌足部長が、旅館に入ってくるのが見えた
俺とリヴァイザーJは、首斬鎌足を問い詰めることにした
「こんなに吹雪いてきて、全く、今日は散々ですね。おやおやこれはこれは、我が宿敵のリヴァイザーJさんとディクテイザーJさんでは、ありませんか」
「おい、てめえが、ビクテイザーJを襲ったのか、答えろ!!」
「はて?何のことやら、私にはわかりませんね。私は今、この旅館についたばっかりなんですよ、変な難癖はつけないでもらいたい、争いたいならこの鎌で、おっと、そういえば、今日は社員旅行でしたね。鎌は無いのでした。」
自分は、今ここに来たと、自信満々みたいだ、その余裕そうな口振りも今から、吠え面かかせてやるとしよう。
「首斬鎌足部長、単刀直入に言わせてもらう。あんたは、ビクテイザーJを襲いましたね。」
「何を言ってるのかわかりませんね。私は、今、ここに来たんですよ。聞こえてなかったのですか?部下の平蛾にも、定期的に連絡は入れていましたし、私がもし、ビクテイザーJさんを襲ったというならば、どうやってそれをしたというのですか?」
「いいや、あんたは、今来たんじゃない。俺達が来る前から、この旅館に居ただろう。」
「何を、そんな世迷い言を」
「あんたは、先にチェックインし平蛾が、俺達と揉めているのを定期連絡で、把握しそのままビクテイザーの部屋まで行き、ビクテイザーJを襲ったんだ」
「納得がいかなそうだな、なら、平蛾に直接確認をとってみよう」
そう言って俺達は、広間にいる。平蛾に、定期連絡の確認を取った。すると、戦闘員の高山が、リヴァイザーJと平蛾が揉めているときに、電話をしていたという、証言を聞けた
「それが、どうしたというのです。なんの根拠にも、なってないじゃないですか。」
「おい、ディクテイザーJ大丈夫なのか。」
「ああ、問題無い」
こういう人間は、思い上がらせておけば、すぐ油断する。だから俺は、関係が無さそうなところから攻めていき、お前は油断すればするほど、ボロがでる。そういう寸法だ。
「首斬鎌足部長、あんた、部屋を二つ取っているだろう」
「何を、訳のわからぬことを」
「あんたは、先に変装し偽名を使い、他の客に成り済まし、先にチェックインを終え平蛾達や俺達が、チェックインを終えたのを見計らい、定期連絡し、リヴァイザーJと平蛾が揉めているときに、高山に連絡し、そして平岡に、ビクテイザーJを襲う手伝いをさせた。そうだろう、戦闘員平岡」
平岡は、白状した
「平蛾元部長達が、揉めているときににメールが来て、リヴァイザーJ達の部屋を見回りして、インターホンを鳴らしてこいと言われて、仕方なくやりました。でも、それだけです。」
「何を、デタラメなことを平岡、お前、何を言っているのかわかっているのか」
首斬鎌足は、平岡に掴みかかろうとするのをリヴァイザーJと俺が、止めた
「何をするんです、私は今、この部下に、指導を行わなくては、いけないんですよ、邪魔しないでいただきたい。そうだ証拠、証拠はあるんですか、私がビクテイザーJを襲った、証拠は」
ちょっと、焦りすぎじゃないか。笑えてくるね。本当に
「証拠ならあるさ、あんたの最初にチェックインしたときに、置いてきた鎌がある。」
「それが、なんの証拠になるっていうんですか?」
「あんたは、ビクテイザーJを襲うとき、ドアから侵入するのではなく、俺達の部屋の窓から侵入しただろう。俺達の部屋は二階にあるが、あんたの鎌を使えば、登れなくもない高さのはずだ、何度も、旅館の壁に打ち付けた刃こぼれした鎌がな、後は、ベランダで、雪を落とし、平岡のインターホンを合図に、窓の鍵を明け、ビクテイザーJを背後から襲えば終わりだ。何か言い分は、あるか首斬鎌足部長」
「こんな、こんな犬風情に私の計画が」
「その犬に負けたんだよ、お前は」
リヴァイザーJ、ここは、俺が決め台詞言うところなのに、全く、仕方ないやつだな
「ああそうだ、あんたは、犬風情の俺に負けたんだ」
その後、俺達は、ビクテイザーの意識が戻るのを待ち、病院につれていった。幸い、後遺症もなく、思ったよりも元気だった。本当にビクテイザーJは、頑丈だなと、思い知らされた。首斬鎌足は、と言うと刑務所に入ることになった。協力していた平岡は、罰金だけですんだらしい。それにしても、散々な旅行だったが、明日からは、また探偵事務所で仕事だ。俺に休む暇は無いらしい。
~END~

「叔父さん、長すぎだよ」
「なんだと、でも面白かったろう?」
まだこれを面白いと思っている、叔父に落胆しながら、甥っ子は
「いや別に」
叔父が、ちょっと泣きそう見えたので、甥っ子はフォローしてみることにした
「でもさ、マルチエンディングていうのは、面白かったよ。それに、一部の人には売れるかもしれないよ。」
「そうだろう、そうだろう、なんとな、全部のエンディングを見ると、隠しエンディングが見れるようになっているんだ。どうだ良いだろう。」
甥っ子と叔父は、いつの間にかこれがデバッグ作業ということは、忘れてしまっていた。
数週間後

ディクテイザーJ探偵事務所にて
「おい、ディクテイザーJ、なんか新しいゲームでDの事件簿ていうやつが、売ってたんだけど、これが、スゲーお前に似てるんだけどやってみねー」
「リヴァイザーJ、お前また、無駄遣いしたのか、全く仕方ないやつだな、まーいいだろうビクテイザーJも呼んで三人で、やってみるか」

数時間後
「このゲーム、死ぬほどつまんねーな」
「俺は、お前が、このゲームを何度も、壊そうとするのを止めるのに、疲れたよ」
「自分は、何で呼ばれたか、今でもわからないんですけどね」
「まー、良いじゃねーか、三人で楽しく騒げたんだしよー」
「まー、そうですけどね」
ゲームも終わり、全部のエンディングを見終えた。俺達は、隠しエンディングを見ることになった。そこに写っていたのは、この事件の首謀者は、別の人物だということがわかったその人物は、リヴァイザーJに似ていたが、黒い見た目をしていた。サメというよりシャチに似た人物だった。
「おい、見ろよ、二人とも俺の色違いが黒幕だってよ、これ作った会社は、余程金がないみたいだな」
「リヴァイザーJ先輩、企業側に悪いですよ」
そのときは、気にしなかったがスタッフロールを見て、このゲームが総合商社セルが、作った物だと知り、俺達は、多少悪寒を覚え、そのゲームカセットを壊した。

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